2018年を迎えて

全国一般大阪地方労働組合ユニオンおおさか執行委員長 道脇清

ユニオンおおさかの仲間の皆さん新年明けましておめでとうございます。

昨年10月の大義のない突然の解散総選挙は、自公が三分の二を確保し、改憲勢力が8割となるなど憲法改悪の危機が目前に迫っています。

国際的には、米国トランプ大統領の自国優先主義は環太平洋経済連携協定(TPP)や地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」、国連教育科学文化機関(ユネスコ)離脱など国際的に不安定要因を醸し出しています。また、英国のEU離脱、中東・シリア紛争(IS)に伴う難民問題や北朝鮮の核・ミサイルによる朝鮮半島有事などの問題があります。一方、昨夏に核兵器禁止条約が採択されましたが、被爆国である日本は反対しており、容認できません。国内的には、安倍政権による戦争法、共謀罪の強行や労働法制の規制緩和問題が喫緊の課題となっています。憲法改悪(9条改定)をはじめ長時間労働による過労死や過労自殺が社会問題となる中で、月間100時間未満を法律的に認めることや他方で、残業代を事実上認めない法律(残業代ゼロ)を目論んでいます。さらに、労働組合役員や活動家などを狙い撃ちにする解雇の金銭解決導入も視野に入れています。こうした、危険な政権運営を注視して対応していく必要があります。

この1年間のユニオンおおさかの活動を振り返ってみたいと思います。

(1)春闘の課題では、連合が4年連続ベースアップ(ベア)を要求した春闘結果は、一定のベア実現をしましたが、大手と中小の格差縮小に至っていません。各支部では賃上げ・一時金闘争や定年継続雇用のとりくみでは、マルカミ支部などの前進したとりくみがあります。

(2)組織強化・拡大の課題では、都島自動車学校支部では組合員の拡大を図っています。今年度も労働相談では130件を上回る組織・相談に対応し、20組合支部の加盟を図ってきました。次年度もインターネット・Eメールや電話などによる労働相談を通年的にとりくんでいく必要があります。

(3)こうした、組織相談とともに、地裁・労働委員会の闘いも継続しています。単組段階でのサンプラザ闘争をはじめ、ユニオンおおさかではケイスタッフ高裁が継続され、藤川ハガネ支部の闘いは地裁での和解決着を図りました。こうした闘いへのご支援を引き続き要請します。

(4)財政・組織課題であります。私たちユニオンおおさかの活動は、仲間の相互支援と単組の仲間などの支援などがあってはじめて前進していく事になります。その上でも、今後の財政基盤の確立は重要な課題でもあり、職場の中で一人でも仲間を拡大するとりくみが求められています。

(5)ユニオンおおさかの組織の強化の課題では、執行部の強化と活動家づくりであります。今期は、役員改選時期ではありませんが、若い組合員や活動家が執行部に入り、ユニオンおおさか運動を強化していく事が重要であります。昨年7月には、ユニオンおおさか結成30周年を開催し、多くの仲間の参加で成功裏にレセプションも開催できました。

今後も相談活動、仲間づくりにむけて、全国一般大阪各単組との連携強化を通じて各支部などユニオンおおさかの仲間の団結・交流を深めながら、組織・争議支援など粘り強いとりくみを展開していきたいと考えています。

ともにがんばりましょう。